家を借りる?買う?

後輩から子供が増えるので家を借りるか買うかしたいんですが、という相談をもらいましたので、某所で話を聞いてきました。これは香川での話なので他では当てはまらないかもしれません。

一応、忘れないようにメモしておきます。

まず、「買う」のか「借りる」のかの選択は非常に大事なのでどちらかの当たりをつけておくといいでしょう。買うのか借りるのかによって不動産屋さんにも得意不得意があります。

次に、どんなタイプの物件がいいか検討しましょう。「マンション」「アパート」「一戸建て」等。このタイプによっても不動産屋さん毎に得意不得意があります。金額と場所で検討するのから入るのも重要ですけど、どういった物件に住みたいかも考えておくと選択しやすいでしょう。

「買う」場合は、ローンの支払い方も検討する必要がありますが、転勤などで家を離れる場合にその期間賃貸でうまく貸せればいいですが。借りれないならその期間のローンと転勤先の賃料を2重で支払うようになる可能性もありますので、注意しましょう。最近なら中古住宅をリフォームして販売するタイプもあるのでそういうもの視野にいれるといいかもしれません。

ただ、中古住宅をリフォームして販売している場合は、それなりに安い値段なので元の持ち主が支払い不能になって競売になった物件などもあります。もとがどういった家だったのかも気にしておくといいかもしれません。また新築とはやはり違うことも意識しておくことが重要でしょう。

最後に、借りるにしても買うにしても周りも同じような価格帯を支払える方が集まっていると考えた方がいいでしょう。無理して支払っている場合は、まわりはその価格を十分に支払い可能な収益をお持ちの方でおつきあいするのが難しいかもしれません。極端に安い物件なら治安の面で心配な事もあるかもしれません。どちらにせよ自分に見合った価格を選択するのが重要です。

Bloom University 2010年04月13日版

Hackシリーズ本で有名な小山さん、原尻さんがUstreamで開催されていますBloom UniversityUstreamで流れるだけだとちょっと勿体ないのでまとめています。こちらは、小山さんと原尻さんがTwitterを見ている人と共同でテーマに沿った内容を考えていこうという番組の模様です。

「パーソナルブランディング

  • メディアがパーソナル化してきている。会社での私は、と個人での私はが使い分けられている。そこで今日は従来のマーケティングと比べながらパーソナルブランディングを語ってゆきたい。

Q.パーソナルブランディングをすると何がいいことがありますか?(小山さん)
A.会社に勤めたらっしゃること前提とすると会社の看板を背をわずにXXXさんだからといったことで人と繋がったり仕事が得られたりしていくのが素敵ではないでしょうか(原尻さん)

  • ドラッカーが言うには、企業にはマーケティング部門のみがのこり後はすべて外になるとも言われています。ドラッカーの予想がただしければ、みなさんはいくつもの会社に移動することになりますが、その場合に会社名を外して自分に何があるかを積み重ねていく事がパーソナルブランディングを通じてできていくのではないでしょうか(小山さん)

「比較から学ぶパーソナルブランディング

  • 企業のマーケティングには既にある程度型ができている。基礎で学ぶマーケティングは企業向けのものが多いとおもうけれど、個人のパーソナルブランディングは基礎的な部分が違うと思っています(原尻さん)
  • 企業の論理を個人に持ってきても、またその逆でも「なんだそれ?」といった事が起きると思う(原尻さん)

対企業と対人間をTwitterを通じた議論を通じて進めてゆきました(対人間部分は初期空欄でした。Twitterで投稿された内容を埋めています)

対企業 対象 対人間
使命 始まり 欲求、興味、好き、夢、希望
市場シェア 行動 ファンを増加させる
ターゲット 顧客関係 -
戦争論 理論 共生論、自己組織化理論、Win-Win、Make Peace論
マス・メディア メディア ソーシャルメディア
一方通行 情報 双方向
忠誠心 心理形成 信頼、愛情、向上心
仕事時間 生活時間 生活時間
使命

Q.個人でも状況よって無理に使命が下る場合もあるから、始まりは強制的な要素もあるのでは?(小山さん)
A.議論の余地はあるとおもうけど、自分から始める要素がいいと思うので「夢」とか「好き」とかがいいんじゃないかなあ(原尻さん)

  • 企業は最終的に収益を上げていかなくてはならないという使命を持っている(小山さん)
  • 個人はそこまでお金に関するモノだけではないからブランディングのときに違いが出てくるんじゃないだろうか(原尻さん)
行動
  • 企業の場合は、シェアをいくら取る。市場で戦うという事を進めてゆくけれど、個人を中心にしたときには戦はなくてもいいのではないんじゃないだろうか(原尻さん)
  • 個人の場合ファンを増やしてゆくというのは非常にいい発想かもしれない(原尻さん)
  • 個人でファンを増やしていくにはシェイクハンドしてゆくという姿勢が大切と思う(原尻さん)
  • 対個人でがっちり組み合わないで、うまく交わしてゆく事が大切になっゆく(小山さん)
理論
  • 企業では戦っていく為の戦争論になっていくけれど、個人だと戦っていくのではないのでどういう理論がいいでしょう(小山さん)
  • Win-Winはハーバードで言われ初めて、いわゆる戦争論のWin-Loseではないハーバード流の交渉術としてでてきていますね(小山さん)※Getting to YesとGetting Past No
メディア
  • 個人にはソーシャルメディアがメディアになるでしょう(原尻さん)
  • しかも一方通行でなく双方向で情報をやりとりできる点が新しくて大切(原尻さん)
心理
  • 忠誠心とはちがって、人に向ける心理は別のモノがあるんでしょう(小山さん)
  • 自分だけでなくて一緒に何かできるというところがいいんでしょうね(原尻さん)
生活時間
  • ライフワークが個人の生活時間になるとおもう(原尻さん)
原尻さんのサンプル回答
対企業 対象 対人間
使命 始まり 好奇心
市場シェア 行動 つながり
ターゲット 顧客関係 パートナー
戦争論 理論 ネットワーク論
マス・メディア メディア パーソナル(ソーシャル)メディア
一方通行 情報 インタラクティブ
忠誠心 心理形成 自己実現
仕事時間 生活時間 生活時間

Q.好奇心はどうしたらいいですか?(小山さん)
A.いろいろ試してダメなら次のをさがすようにまず試してみるのがいいんではないでしょうか(原尻さん)

Q.つながりとかは例えばMixiとかのオフ会でもいいですか(小山さん)
A.まずは一歩動いてみるというもがいいと思います(原尻さん)
A.実際に1つ仕事を一緒にやってみると、その人がどんな人かよく分かります。いつかだと、そんなタイミングはこないのでまず大胆に一歩踏み出してみます(小山さん)

この後、話を聞いていてメモが追いつきませんでした。動画でご確認くださいm(_ _)m

まとめ
  • ソーシャルメディアの世界では会社人としての発言はするのではなくて、自分としての発言を分けるのが大切だと思う(原尻さん)
  • ただ、自営業やアーティストの方のように会社と個人が重なっているような人の場合は、分ける必要がない場合も多いし、twitterといったメディアはそうした方に強いとおもう(原尻さん)
  • 会社のミッションと同じベクトルにして存在する興味のあることを見つけて個人プロジェクトとして勧めてゆくのはすばらしいかも(小山さん)
  • 企業のなかで活動してゆくことで、結果としてパーソナルブランディングができる場合もありますので、個人と一致するものを見つけるのも大切(小山さん)

次回は4/20の予定だそうです

Bloom Cafe 2010年04月13日のメモ

Hackシリーズ本で有名な小山さんがUstreamで開催されていますBloom CafeUstreamで流れるだけだとちょっと勿体ないのでまとめています。

4/13分の録画データはこちら

ゲスト:柳生譲治さん
ナビゲータ:小山さん、原尻さん

「オープニング」

小山さんの「iPad触ってきました」でスタート。

  • iPadを使っていた時のムービーを再生しながら解説。
  • iPad上でSkpyeを利用することでグループミーティングやチャット、写真の交換等もできて便利。
  • iPad上で手を書けるところを説明。コップの輪郭をなぞるとそれらしい絵がだれでも描けるようなサンプル<これ凄いかも!
  • iPadはヒットするのは間違い無いとおもうけど、ヒットした後に何を作るのか、何を提供するのか、というところにシフトしていると思います。

「映像コミュニケーション」

ゲスト:Goods Pressの井野広さん

江ノ電 The Movie」
  • デジカメのムービー機能だけをつかって、江ノ電のムービーを作ってみた。江ノ電界隈をあるきながらデジカメで撮影してそれをiMovieで綱が手作ってみた。
  • 世界の車窓とかを勉強しにTV局をたずねてノウハウを教わってから作ってみました。
  • 1カット10秒として撮ってます。1カット10秒あると後で編集する時いろいろ使えて便利。
  • アザーカットとよぶ、本命でないもの(電車自体じゃないもの)を撮っておいて混ぜると(テロップとかを入れる)いい感じ。アザーカットを組み合わせると変化がでるので効いてきます。素材を集めておくのがいい(本読んでる子供とかお魚等)
  • 短い尺でストーリーを考えておくのが重要と思います。
  • LUMIX GF1でとりました。ジャンル的にはマイクロ一眼です。
LUMIX GF1
  • このデジカメは非常に薄くて便利。江ノ電の撮影でも大活躍(井野さん)
  • 液晶部分がものすごく綺麗(小山さん)
  • セピア化した動画もとれたり、アーティスティックなものも取れる(井野さん)
ゴリラポット
  • カメラの三脚部分が自由な形になって、しかも上部なので様々なところにカメラをつけることができる。バイクにつけたりもできるし手につけたりしてもぶれを大幅に減らすことができるので便利だった(井野さん)。

「キーワードハック:電子雑誌」

  • iPadとかで電子雑誌を見れるようになるとそれはそれで面白そう(小山さん)
  • Goods Pressとかだと雑誌を見ていて欲しいモノがあったとき、本をいったん除けて、検索していくのが二度手間。電子雑誌ならグッズにリンクをはったりして購入するとこまでフォローできるんじゃないかと(井野さん)
  • 雑誌がピンチな今こそ、そうした新しい視点でもチャレンジしていってもいいと思う(井野さん)
  • 電子雑誌はカタログになる?!電子雑誌は量販店とぶつかっていく構造になっていくのではないでしょうか(小山さん)
  • 雑誌=広告という形から直接販売できるような形になると広告概念がなくなっていくかも(原尻さん)
  • ビジュアルコミニュケーションは雑誌もそうだけれど、今後必須の能力になっていく思う。動画の編集のスキルは今後ますます重要になってくる(小山さん)。
  • そうした新しい電子雑誌を今度井野さんが出版されるそうです。お楽しみに。(小山さん)

「エンディングトーク

  • デジカメ買うときはLUMIX GF1にします(原尻さん)
  • 次週のBloom Cafeでは原尻さんの撮影した写真を公開します(小山さん)

次回は、4/14 21:00だそうです

Bloom Cafe 2010年04月12日のメモ

Hackシリーズ本で有名な小山さんがUstreamで開催されていますBloom CafeUstreamで流れるだけだとちょっと勿体ないのでまとめてみました。

以下の日付で4/14となっていた部分を正しい4/12に修正しました。

4/12配信は最新号の日経アソシエで特集されている文房具をテーマにストリームでした - 4/12分の録画データはこちら

ゲスト:柳生譲治さん

「各種文房具の紹介」

名刺入れ
受け取った名刺にその日の日付を入れることができる名刺入れ<これ個人的に欲しいかも
はさみ
ペンタイプのはさみ。一見ペンだが、キャップを除けると歯がでてきて、残り半分が持ち手に変形
単語帳
お風呂に持ち込んでも大丈夫な単語帳
紙押さえ磁石
4つ足が出ている磁石(X状)で中央に磁石があるから、軽い紙なら1個で4枚止められる
消しゴム
角が沢山ある消しゴムで消すときに楽かも
ギザッコ(はさみ)
紙の端がギザギザになるはさみ。これで締め切りを催促すれば楽しいかも?!
消せるボールペン
原稿に赤を入れたりして、後から赤を消したい時などに便利。赤を入れるときに躊躇しなくていいのがいい

「Hackノートの紹介」

  • 最後後のページが観音開きになっていて、アイディアボードがついています。
  • 最後のページに付箋紙をつけておくとができたりして便利。
  • 最後のページはしおりにすることもできる。
  • 最後のページにはアジェンダとかインストラクションをつけておくのもいい

Q.どこで買えるの?

A.ワキ文具さんとかで買えます http://item.rakuten.co.jp/bunguya/trystrams12/
オアゾ丸善などでも買えるそうです

Q.Hackノートのマニュアルは無いの?

A.サイトで解説してます - http://www.hacks-note.com/

「スキャナ紹介」

  • Scansnapとキャノンのスキャナ(DR-150)を紹介
  • キャノンのものはUSBのみで稼働するので、持ち運べるかも
  • 裁断機(PK-513L)は非常に大きくて重いので購入するにはとても検討したほうがいいかも
  • キンコーズなどの裁断サービスを利用するのもいいかも

小山さん言:「本棚の掃除道具のひとつとして裁断機をスキャナーを利用してます」

「キーワードハックのコーナ」

今回のお題は「編集」

Q.編集ってどんな感じですか?

A.アソシエの場合は、様々な方にノウハウを聞いてそれを読者に提供するというのがポイント。
面白い話題を持っている方に話を聞いて、図などを用いて紙面で紹介するのがパターンです。
ノウハウとかはWeb上で紹介されているパターンが多いので、そうしたものとの競争になって
いたり、電子書籍になると(iPad等)止まっている紙面になっている必要がないので、
YouTubeのように動画だったりするともっと違った才能の人がいいかもしれなない。

Q.編集のキモは?

A,読者の方にいかに役立つモノを提供できるか?1つの雑誌の中にミツな状況をつめこめれるか
うまくみせれるか、といったところを気にしている。

Q.小山さんが作られるときのキモは?

A.編集するといことは様々な情報を整理するときに、コンパス(どっちがキモか)といった事を
意識しながらいかないとうまくいかないと感じている

Q.アソシエのキモは?

A.仕事に役立つかどうかですね。でも、インターフェイスは楽しめるようにもしてます。お客さんの立場に立っているということですね。
ただ面白いと思ってることが自分とお客さんで違う。たとえばTwitterで様々な情報を流していると、面白いのに、とおもっていないものがRTされたりして解釈の差が見えて、そのつど修正していくのもかもしれない。

Q.記事の選択の仕方は?

A.アソシエ風という紹介の仕方や内容を決めているのかもしれない。

「エンディングトーク

柳生さん)
次のアソシエ特集は「本特集」でGW前頃に発行予定なので、GWにその本を読んでくださるといいかもしれません。

小山さん)
4/16に会計Hacksが出ます。難しい会計を家計簿を使いながら、簡単に手間をかけずに学べます。

次回のBloom Cafeは4/13で徳間書店さんからゲストが来られます。さらに4/14にもBloom Cafeが今週あります。

以 上

TimeHacksセミナー参加

こちらは技術系の内容だけに設定していたのですが、もう少し範囲を広げて書いていくことにします(Blogの数を整理中です(苦笑))。

さて、先日小山さんの主催されるTimeHacksセミナーの参加してきました。小山さんといば「IdeaHacks」をはじめとする各種Hack本や最近ですとiPhoneの関連書籍を多く書かれている方です。

セミナーは2010年3月9日。四国から東京に毎週通う生活を何年もしていますけれど、最寄り駅の地下鉄で下車すると周りは雪景色。道路もシャーベット状になってしまってそのせいか送れる方もちらほらいらっしゃって少し残念な天候でした。

この小山さんのセミナーは小山さんの事務所にて少人数で行われており、TimeHacks以外の各種Hack本その他についてのセミナーも定期的に行われています。ただ、会場としてはさほど広くありませんので、ノートブックを使いながらといった参加の仕方はできません。イスをオフィスの一室に並べているという感じです(ただ、雰囲気の作り方などが上手でしたので、セミナーそのものは非常に快適でした)。

セミナーはTimeHackの本を読んでいる事が前提なので、TimeHack本に書けなかった事+全体を通しての考え方という内容でした。

TimeHacksは各種Hackの中心位置しているので、他のHackにもいくつか関係があることも含んでいます、ということを冒頭に述べられて、以下のテーマで進みました。

1.一生
一生を通じて、「繰り返しが可能」で「一回が短期」で「飽きのきにくい(多様性のある)」行動ができているでしょうか?自分が満足感の得られるタスク・作業を設定して続けてゆく事で、このルーチンとも見える作業をいかに「技化」してゆくか、ということがメインテーマでした。

たまたまですが、同じ日に受けていた別の講習で「自分の蓄積してきた技をどうやって周りに継承してゆくか、伝えてゆくか、磨いてゆくか」という事を特定のテーマを設けて解決法やアプローチの考え方を取りまとめるという事をしていました。自分の作業をどうやって技化するか、技をどうやって伝えてゆくか、興味深いところです。

同日の質問でSEの方から「1回のシステム開発は数ヶ月から数年かかるためこの技化を行うのは難しい」という質問が出ていました。私はそれは間違えていると思っています。全体が長くかかるものであっても、その中を分解して小さい目標を積み重ねてゆけば良いと考えています。一回のレビュー、一回の提案、一回の顧客定例会、一回の議事録作成。タスクを小さく分解してその中で自分なりの改善点を見つけてゆき技化(ときには自分には向かない作業と見極めてよりうまく作業してくれる人に依頼する技を見いだすのもいいと思います)してゆくのだと感じています。

2.一瞬
もう1つが一瞬です。一生が「持続力」を求めるものだとするとこちらは「集中力」をいかにして手に入れるかということがテーマでした。

こちらはぐっと軽いテーマになって各種Hack系で取り上げられているタスクの見える化、スケジュールの立て方、自分への危機感の設定方法などテクニカルな内容が中心でした。

私のタスク管理はずいぶん紆余曲折がありましたが、結局GTDに落ち着いてしまってGTD無しでは仕事が全くできなくなってしまっています。当分そこは変えるつもりが無いのですが、スケジュールの立て方のところなどはまだまだ改善できるノウハウはあるな、と感じることがいくつかありました。

全体として一生のテーマ部分(こちらは概念的な要素が強いですね)の割合が多く、いわゆるHoWTo的な要素は少なめでした。HowTo的な要素は様々なメディアから得ることができるので、こうしたセミナーでは著者の考え方やノウハウを考えるに至ったをお聴きできるのがいいと思います。

Rails用APサーバー比較

先日書いたようにRailsを動作させる環境をMongrelから他の環境に移してみようと考慮中。もう既にいくつか比較はあがっているみたいなので(パフォーマンス的にはどれでもどうぞという感じだろうか)、それぞれのソフトを触ってみて、またそれぞれのサイトをみて分かったことをまとめてみる。

どのソフトについても開発に関わっていたり長い期間ウォッチした結果では無いので間違いがある場合は、ご指摘いただきたい。

例によって比較した環境を書いておく

  • Ruby1.8.7 P247
  • Rails2.3.5
  • Gem1.3.5
  • Apache2.2.14(PassengerとMongrelで使用)。またパフォーマンス測定は同バージョンのabを利用
  • Redmine0.9.2

Redmineはプロジェクト一覧画面にアクセスしてレスポンスが変えてくるまでの時間の計測を行うために利用した。

今回比較してみたソフトは以下の通り

まず、それぞれのライセンスを調べてみた。何となく思い込みでRubyライセンスばかりなのかなと思っていたけれど、やっぱりそうじゃない。

ソフト名 ライセンス
Webrick Rubyライセンス
Passenger MITライセンス
Mongrel Rubyライセンス
Thin Rubyライセンス
Lighttpd 修正BSDライセンス

Lighttpdが修正BSDライセンスなのはちょっと意外な気持ち。使う環境によりまずライセンスが重要になる場合もあると思うので、最初にこの辺はチェックしておいて損はしないともう。

次に開発状況とバージョンについて比較してみた。バージョンの初期は全て1.0をスタート時点として計算しています。これは1未満のときはソフトによって更新のムラがかなりあったためです。

名称 現バージョン 最終バージョンリリース時期 初期バージョンリリース時期 更新頻度 最終リリースからの時間
Passenger 2.2.9 2010/01/08 2008/06/25 約1ヶ月毎 1.5ヶ月経過

Passengerは開発が盛んで、現状の2系がリリースされから現時点での最終バージョンである2.2.9までに途中のテスト用βを除いて18回のリリースが行われている。更新に関する情報や旧バージョンからのアップデート方法を含めてhttp://blog.phusion.nl/でサポートされており、Passengerを利用するならこのblogのチェックは必須だと思う。

また、現在の2系はすでに次の3系への切り替え準備に入っているようなので、そろそろ枯れきったPassenger2系として安定が望める感じもする。ただ、ただ業務利用を考えるのであれば現在の平均月1回のバージョンアップがある間は、それを確実に実施できる体制が必要と思う。

名称 現バージョン 最終バージョンリリース時期 初期バージョンリリース時期 更新頻度 最終リリースからの時間
Mongrel 1.1.5 2008/05/22 2007/01/22 約1.9ヶ月毎 21ヶ月経過

本番環境の構築が難しかったRailsへの妙薬として登場したMongrelだけれども(個人的にもあちこちでお世話になっている)、最終バージョンのリリースから既に21ヶ月が経過。Rubyのマイナーバージョンアップとの整合性チェックも既に行われるハズもなく、そろそろ役目を終えたと考えた方がいいのかもしれない。

名称 現バージョン 最終バージョンリリース時期 初期バージョンリリース時期 更新頻度 最終リリースからの時間
Thin 1.2.5 2010/02/11 2008/07/13 約2.7ヶ月毎 半月経過

Thinは個別のリリース日がはっきり押さえられなかったのでGitに登録されているChangeログから1.0がリリースされた日と最終リリースの日を見ている。このため実際に入手できた日とは多少ずれがあるかもしれない。

このThinはそのホームページ(http://code.macournoyer.com/thin/)でも書かれているがMongrelを意識してつくられているようで、パフォーマンスも悪くない。リリース間隔もさほど短くないうえに現在でも開発が続いていることから割と安心して使えるアプリケーションのように見える。

名称 現バージョン 最終バージョンリリース時期 初期バージョンリリース時期 更新頻度 最終リリースからの時間
Lighttpd 1.4.26 2010/02/07 2007/02/16 約2.5ヶ月毎 半月経過

Lighthttpdは1.4系の正式リリース版と思われる1.4.11を開始時点として計算してみた。これも現在でも開発が活発で、Redmineのロードマップをみるとすでに1.4.27の開発も順調に進んでおり、いままでのペース通りであれば4月ごろにはリリースされるのではないかと思う。

ここまでのリストをまとめてみたのが以下の通り。

名称 現バージョン 最終バージョンリリース時期 初期バージョンリリース時期 更新頻度 最終リリースからの時間
Passenger 2.2.9 2010/01/08 2008/06/25 約1ヶ月毎 1.5ヶ月経過
Mongrel 1.1.5 2008/05/22 2007/01/22 約1.9ヶ月毎 21ヶ月経過
Thin 1.2.5 2010/02/11 2008/07/13 約2.7ヶ月毎 半月経過
Lighttpd 1.4.26 2010/02/07 2007/02/16 約2.5ヶ月毎 半月経過

こうしてみるとMongrelをいまからのシステム使うのどうかな、という感じ。

つぎにインストールのしやすさについて主観で比較してみた

名称 インストール難易度 補足
Webrick Railsインストールしたら入ってる
Mongrel 普通 実際に運用するにはApache等の配下においてmongrel_clusterが必要
Passenger 普通 Apacheのバージョンに縛られるけれど、そこを乗り越えられるのなら楽
Thin 優しい Gemで一発インストールできる上に、クラスター化も単独でできるのでMongrelよりさらに楽
Lighttpd 難しい 定義ファイルの設定からいろいろ必要なので、Lighttpdをちゃんと勉強する必要あり

WebrickRailsについているので比較対象から除くとして、GemでインストールできるMongrel,Thinがインストール的にはかなり楽。テストフェイズはそのまま使うので問題無いと思うけれど、運用に乗せる時は、リバースプロキシー配下(Apacheのmod_proxy_balancer等)に置いてやる必要があると思うので、その辺は注意が必要。また、Mongrelクラスター化する場合は、mongrel_clusterを追加で入れた方が便利なので、その点も要チェック。

PassengerはGemでインストールできるものの、その後の実際のインストールコマンドを起動する際にApacheとの関係(apxs2とかpath)を押さえておく事と、gcc,ruby-sslライブラリが入っていることが確認できていれば比較的スムーズ。インストールを説明してるサイトもわかりやすくかいてくれているので、読み流れ作業できれば何とかなると思う。ただ、VirtualHostを使う前提で書かれている説明が多いので、それを使いたく無い場合は少し試行錯誤が必要かもしれない。

LighttpdCentOSの場合、pcre-develとbzip2-develをyumでいれて、fastcgi(2.4.0を使った)を入れておけば、インストール自体は比較的あっさり入る。問題はその設定ファイル。自分で中身をちゃんと理解して1から作ろうとすると結構大変だと思う。今回は、サンプルをまねて部分的に修正しては動かす、を何度か繰り返して動く環境を作った。思ったよりこの設定ファイルに関する情報を得るのが大変だったので、今回はインストール難易度を難しいにしてみた。

次に各アプリの起動前と起動して負荷をかけた後のメモリ状況を比較してみた。この比較は、MongrelとThinに関しては特にチューニングを施していない標準の状態でインストールしたApache2.2の消費するメモリを含んだ値になっている。そして、各アプリケーションで起動しているプロセス数(mongrelなら5個クラスター起動しているので5で割っている)で割り算して1個あたりの消費量を出してたのが、以下の図。

Lighttpdが比較的少ないのだけれどこれについてはよく分かってません。MongrelとThinはメモリ消費についてはほぼ同じ程度で、動きも同じような感じ。クラスターとして起動させる個数Xここで出た値分ぐらいがメモリ消費されていくので、起動させるだけでもその程度必要と思った方がいい。

Passengerは設定にもよるけれど、しばらく放置しておけば不要なプロセスは解放させれてメモリ空間に空きができるので、最大起動できるプロセス数を定義しておくことで複数のアプリケーションを起動する環境を運用しやすい感じ。

最後にRedmeinのプロジェクト一覧をアクセスした時のレスポンス速度。どれも同時受付数は5になるように設定して計測(Webrickは1)してみた。

何度か計測してみた感じだと、特に重い処理でも無いせいかもしれないけど、どれもさほど変わらない。速度に関してはあまり変わらないので好きなのを使えばいいという感じ。

簡単にここまで見てみて、複数のアプリケーションを動かしたいのならPassenger。テスト環境とかですぐ動かしたいならThin単独で使うのが楽という感じを受けた。後は、もう少しそれぞれを利用してみて、ログの切り替えのしやすさとか安定性とかを見てみてまた追記したい。

Passengerの設定項目

Mongrelを使っていたのだけれど、他の物に乗り換えてみようかといろいろ調査中。

いくつか調べてみて(調べた結果は簡単なものですけど、後日アップします)、とりあえず使うのならPassengerがいいんじゃないかな、という感じ。Apacheでいろいろごにょごにょすることも多いので、とりあえずそれを一緒に動くのが安心。

ということで、もう少しPassengerを詳しくみてみることにしたので、まずPassengerユーザガイドから関連しそうな項目(Apache配下とRails関連)を10項目ちょっと抜き出して一覧化してみた。

Passenger設定項目リスト

あと、12章の12. Appendix C: Spawning methods explainedは読んでおいた方がいい気がする。

他によさそうなパラメータがあれば後で追加しておこう。Railsアプリケーションを配置するときの定義みないなのを書く欄を設けておいた方が実際に配置するとき便利かもしれない。

追記:Passenger設定項目リストは2010年2月16日版は誤字が数カ所あったので、修正した2月17日版に差し替えました